教員が出版した発刊本の紹介

戦後日本の貧困と社会保障――社会調査データの復元からみる家族

編者 相澤真一、渡邉大輔、石島健太郎、佐藤香

発行年 2024年12月

価格 5,800円+税

目次

まえがき(佐藤 香)

序章 戦後日本社会の世帯と福祉を復元二次分析から解読する(相澤真一)

第Ⅰ部 戦後の貧困へのまなざし――1950年代・1960年代の貧困はいかなるものだったか

  1. 1章 社研所蔵社会調査の由来と特徴――復元二次分析の可能性(岩永理恵)
  2. 2章 「調査員」を中心に社会調査を描きなおす――神奈川調査シリーズにおける民生委員の役割に着目して(堀江和正)
  3. 3章 戦災母子世帯の戦後(渡邊 勉)
  4. 4章 「ボーダー・ライン層」調査の復元二次分析――データから見る1960年代前半の低所得層(相澤真一)

第Ⅱ部 人びとはいかに厳しい状況からの脱却を図ったか――生業・教育・医療・住宅

  1. 5章 高度経済成長期の福祉貸付――昭和30年代の世帯更生資金貸付(生業資金)の位置と効果(角崎洋平)
  2. 6章 高度経済成長初期段階の進学支援とその意味(白川優治)
  3. 7章 福祉貸付と医療保障――療養資金の機能と「ボーダー・ライン層」の健康(坂井晃介)
  4. 8章 既存持家の改善からみる住宅資金の歴史的意義――住宅事情および政策の棲み分け(佐藤和宏)
  5. 9章 福祉資金の利用にともなう恥の規定要因――民生委員による伴走支援に注目して(石島健太郎)

第Ⅲ部 マージナルな人びとのライフコース――主婦・子ども・高齢者

  1. 10章 耐久消費財の普及は妻の家事時間を減らしたのか(渡邉大輔・前田一歩)
  2. 11章 団地のなかの児童公園――高度経済成長期の外遊びをめぐる生活時間データの分析(前田一歩)
  3. 12章 1960年代における高齢者の生活の実相――「老人問題」の諸相(羅 佳)
  4. 13章 戦後日本型労働・雇用 - 保障体制の手前における高齢者の働き方と子からの自立生活意識(渡邉大輔)

付録(復元作業過程・調査票)

あとがき(佐藤 香)